Mr.Childrenの名盤 「深海」
はじめまして
ブログ開設したはいいものの何も書いてなかったので、とりあえず今日通学中に聴いてたアルバムの話をします。
Mr.Children 「深海」
1996年、ミスチルがリリースしたメジャー5枚目のアルバムかつ、初のコンセプトアルバムです。
90年代の彼らの代表曲の一つ「名もなき詩」や「花 -Memento-Mori-」などが収録されており、約275万枚を売り上げました。
本作のテーマは"一人の人間が絶望に沈んでいく様子"であることから、自殺を仄めかす発言などが描かれており、当時大衆受けするポップな曲調で人気を得ていたミスチルにとっては異例の作品で、ある意味大きな注目を集めました。
テーマに合わないということから、同時期にリリースされたシングル「Tomorrow never knows」「everybody goes-秩序のない現代にドロップキック-」「シーソーゲーム〜勇敢な恋の歌〜」などは未収録となり、次作の6thアルバムに見送られています。
前作「Atomic Heart」が300万枚を超える大ヒットを記録し世間でミスチルの名前が広がってきた上に、ダブルミリオンの売り上げを記録したシングルを収録していないほか、本アルバム発売時のツアーでは曲や順番を変えることなくアルバム通りのセトリが組まれています。それほど世界観が重視されたコンセプトアルバムなのです。
収録曲
1.Dive
2.シーラカンス
3.手紙
4.ありふれたLove Story 〜男女問題はいつも面倒だ〜
5.Mirror
6.Making Songs
7.名もなき詩
8.So Let's Get Truth
9.臨時ニュース
10.マシンガンをぶっ放せ
11.ゆりかごのある丘から
12.虜
13.花 -Memento-Mori-
14.深海
1.Dive
インスト曲。
曲名の通り、海に入るSEから始まります。
2.シーラカンス
歪んだ暗いギターに一気に引き込まれ、深海を象徴する曲とまで言われています。
また当時の桜井さんの心情が反映された曲で、もうこのような歌詞を書くことはないだろうと公言されています。
3.手紙
過ぎ去ってしまったラブソング。
後のありふれたLove Storyとセットになっていて、アルバム冒頭のこの曲が結末であり、以降の曲によって解き明かされていく構成となっています。
4.ありふれたLove Story 〜男女問題はいつも面倒だ〜
二人の男女の出会いから別れまでを描いた曲。
5.Mirror
前の曲で提示された面倒な男女問題に対するアンサーになっており、2:58と短い曲ながら、1996-2000のベストアルバムに収録されています。
6.Making Songs
2曲目のインスト曲。
未発表のデモ音源がいくつか繋がれており、途中の桜井さんの「あぁ!?」が印象深い。最後に名もなき詩の弾き語りが始まり、次に繋がります。
7.名もなき詩
10thシングルで、最終売り上げは230万を記録した彼らの代表曲の一つ。ライブでも定番曲になっています。
8.So Let's Get Truth
桜井さんの弾き語り曲。同時期のシングル「everybody goes」のような社会を風刺した歌詞や「素通りしたりする」などの韻の踏み方が印象的な曲。
9.臨時ニュース
わずか15秒、男性ニュースキャスターの臨時ニュースやテレビのチャンネルを回す音から構成されています。
10.マシンガンをぶっ放せ
個人的にミスチルで最も好きな曲
最後まで救いのない歌詞や、過激な歌い方が印象深い。
歌い出しが臨時ニュースから繋がる「あのニュースキャスターが言ったんだ」となっていて、またこの曲のアウトロのヘリコプターの音から次曲へ。
11.ゆりかごのある丘から
8分52秒と本作で最も長い演奏時間の曲。
「手紙」の前日譚になっています。
12.虜
とにかく天国へ行きたがる歌詞はもはやプッチ神父
13.花 -Memento-Mori-
11thシングル、絶望からの再生を望む歌。
14.深海
本作の表題曲。
さらに深くまで沈むか、または深海から浮き上がっていくのか。様々な解釈ができる曲。
本作はアルバムと言うよりかは、一本の映画を観た感覚の方が近いと思います。
一曲一曲にストーリーがあり、歌詞が前の曲と関連していたりと、最も世界感に浸りやすい作品になっています。また絶望だけでなく最後にほんの少しだけ希望を描いていることが、このアルバムの魅力的な部分だと感じました。
発売当時は「ミスチルファンであることの踏み絵である」とまで言われた作品でしたが、全14曲で一つの物語を描き切った超名盤ですので、是非聴いてみてください。